SDGsの観点から、DMOというものが有名になっています。DMOは観光地域づくり法人の別の呼び方で、大企業が、一気に開発し、その地域の特色を活かさず画一的な観光地づくりをしてきたことを見直し、それぞれの地域に根づいた企業が、その地域の特色を活かし、環境や文化に配慮しながら観光地づくりを行う、ということが重要視されているため、広がってきた言葉です。では、DMOと観光協会とは、何が異なるのでしょうか。
簡単に言うと、観光協会は、運営者の視点を重視しているのに対し、DMOは顧客の視点を重視しています。観光協会はそのため、金銭的な損得を非常に重要視しているため、損になるようなことはできません。しかし、DMOは顧客視点であるため、あまり金銭的に得をしなくても、顧客の評判が高いような事業を展開することができます。これは、ニースが細分化してきた現代において、非常にマッチしているやり方であるといえます。ターゲットを絞って、常にチャレンジャー精神を持ち、活力のある運営をすることができます。
しかし、それは理想論で、現実的には、DMOでも、結局、損をしないような当たり障りのない企画ばかり通すようになりがちです。中々難しいところですが、どれだけニッチな企画を通すことができるかが、鍵になるでしょう。
DMOに注目し、持続可能な観光地づくりを目指しましょう。